2006年10月26日

Shanghai Noon(Good tables in Shanghai)

ちょいと間が空いちまったな。

ザコツシンケイツウとかで大変なんだよ、俺も。
こいつが、やたら痛ぇわ特効薬はねぇわで面倒くせぇんだが、半端に動いて自転車乗ったりは出来ちまうもんで、仕事休むに休めねぇで、ちっとも治りゃしねぇ。

おまけに先週末に引越しがあったりしたもんで、これまた半端に動き回って、翌日は立つのも辛ぇ(実際立てねぇんだ、これが)有様でな。

まぁ、そういうわけで面倒かけちまってすまねぇな。

Shanghai01.JPG

で、上海レポート最終回だ。

イェーテボリ号視察を終えた俺達は、次なる目的、上海蟹を目指して移動を開始した。

上海蟹は、和名をチュウゴクモクズガニ、またはシナモクズガニってぇカニだ。
大きさは甲羅んとこが、握りこぶしくらいあると特大の部類に入るくれぇの、ごくちっぽけなカニだ。
ハサミんとこに藻みてぇな細けぇ毛がまとまって生えてて、手袋みてぇに見えるんで、英語じゃあ「mitten crab」なんて呼ばれてんだ。
日本にゃ同属異種のモクズガニってそっくりなカニが居る。
どっちも生きてるときは青味がかった緑色で、食性は草食ベースの雑食性。

こいつが上海の名物になってて、10・11月頃は繁殖期にあたっていわゆる「旬」ってわけだ。
世界中から美食家連中が、このちっぽけなカニ目当てに上海へやってくる。

で、俺達もお相伴に預かろうってんで、カニ屋を目指すわけだが、相方のたまが、タクシーの運ちゃんにガイドブック見せて、ここへ行けとかやったんだな。
俺達が目指したのは、創業1744年(清・乾隆9年)の老舗「王宝和酒家」。
ところが、タクシーの運ちゃんが自信満々に滑り込んだのは「王宝和大酒店」だった。

「ばっかやろ、こりゃホテルじゃねぇか。こんなでけぇカニ屋があるかよ」

「いやいや、お客さん、ここでバッチリよ。ちゃんと『王宝和』って書いてあるね」

「どこのカニ屋の玄関先にドアマンが常駐すんだよ」

「大丈夫大丈夫、カニレストランあるから大丈夫」

とかなんとか言いながら、タクシーは走り去った。
やたら面倒見のいいたまが、ドアマンに確認しに行ったが、無論そこは目当てのカニ屋じゃなくて(中にそこの支店は入ってるが)、四つ星のホテルだった。

ここでなんとも間の悪いことに、俺の神経痛が悪化しやがった。
この旅の少し前から調子がおかしいのを、だましだましで来たんだが、ここへ来て突然痛みで一歩も歩けなくなりやがったのよ。
行き来する人間でごったがえす九江路の真ん中で、座り込むわけにもいかねぇで、このときばかりは俺もどうしたもんかと思ったもんよ。

幸い、痛みをこらえて少し動いた先で休みつつ、地図を確認出来たんで、目指す王宝和酒家へはなんとかたどり着くことが出来た。

さっそくテーブルにつき、オーダーを通す。
毎度のように出される茉莉花茶をすすりつつ待つうちに、料理が出るわ出るわ。
いわゆる「前菜」ってヤツなのか、もち米を詰めて甘く煮た蓮根だとか、プリプリの小エビとグリンピースの塩炒めだとか、ごく薄味な清湯に魚のすり身団子を浮かべたヤツだとか、カニミソと鶏卵の白身の炒め物だとか、かれこれ8品以上は出やがった。
メインのカニはまだ影も形もねぇのに、だぞ。
どれも意外なほどに上品な薄味なのはうれしい誤算だったが、いくらなんでも量が量だ。
これにさらにメインの蒸し蟹と米が出るってんだよ。
出たものは、皿と食器以外は残さず食う主義の俺だが、さすがにこの時は敗北を覚悟した。

で、いよいよカニ登場。

Shanghai02.JPG

カニは見てのとおり、実に無造作に皿の上に載って出てくる。
客には、武器として解体用のハサミが1丁与えられ、これでカニと戦うって寸法よ。
寡黙にカニと格闘する俺とたま。
せっせとカニの身をほじり出し、はがした甲羅へと溜めていく。
ちなみに、解体すんのが面倒な野郎どもは、そのへんにいるウェイトレスの姐さん方に頼めば、手練のハサミさばきで、バリバリさばき倒してくれるぞ。

上海蟹は、カニミソの風味がこってりとして、程よく塩気が効いてご飯に合う。
なるほど、わざわざ海を越えてまで食いに来るヤツが居るわけだ。
完食を危ぶまれた俺達だったが、結果はキレイに完食。

Shanghai03.JPG

優雅に2時間近くもかけたカニランチ。
これで120元は、カード払いの特別メニューとはいえ出来すぎのセンだよな。


目当てのカニも食い、次は豫園で小龍包でも…と目論んでた俺達だが、俺の脚の不調もあったんで、ホテルへ引き返して休憩することになった。
日も高いうちからテレビで京劇をやってたんだが、「群英会」から「借東風」、「華容道」と続くいいとこどりみてぇな演目で、そいつを見ながら夕方まで昼寝と洒落こんだ。


で、夜。

ホテル近所の安飲茶屋で軽くメシを済ませた俺達は、せっかくなんで酒でも飲みに行くことにした。

ホテルの前から地下鉄に乗って、向かった先は浦東、グランド・ハイアット上海。
地上88階建てを誇るこのバカみてぇなホテルの87階、世界で最も高いとこにあるってぇバー「CLOUD9」へ、エレベーター3基乗り継いで上る。
グランド・ハイアットの宿泊客以外は、入店するだけで110元の追加チャージをとられるあたりが、すでに酒を飲むとこじゃなくて景色見るとこなんだが、まぁこれも話のタネ、芸の肥やしってヤツよ。

Shanghai04.JPG

運よく外灘側の席へまわされた俺達は、夜景とでん六豆をツマミに2杯ばかりひっかけて、次の店へまわることにした。

Shanghai05.JPG

地上へ戻って、観光トンネルを使って黄浦江を渡り、外灘の夜景を間近に見て、目当ての和平飯店へ向かう。
写真で緑の照明があたってんのが和平飯店。
その昔、ユダヤ人で不動産屋のサッスーンっておっさんが建てた、旧租界地時代建築の代表格だ。
ここの1階に、まぁいわゆるノスタルジックなバーがあって、ジャズバンドの演奏を聴きつつ、今は無きオールドシャンハイに思いを馳せるってのが、上海の夜の楽しみ方のひとつってわけよ。

ここの売り物は、ノスタルジックなバーそのものの他に、ジャズバンドだ。
ジャズバンドったって、ただのバンドじゃねぇんだ。

Shanghai06.JPG

なんと平均年齢75歳ってぇから、ヘタすると疎開時代世代なじいさん達で編成された、オールドジャズバンドなんだな。
物の本にゃあ、「超絶テクニックも、熱く激しいビートもないが、他にない独特の味をもつ演奏」なんて微妙な言い回しで紹介されてんだよ、このじいさん達。
正直言って、上手くねぇ。
パーカッションなんか、今にも停止しちまいそうだ。
だが、この舞台装置で演奏させると、たしかに妙な味がある。
上海でしか味わえねぇ一種の妙味、と言えるんじゃねぇか、こいつぁ。

Shanghai07.JPG

まぁ、なにはともあれ、青島ビールのジョッキをがぶがぶ飲りながら上海の夜は更け、翌朝一番の飛行機で、俺達は短い上海の旅を終えたのさ。
posted by ブリアレオス at 00:22| Comment(1) | TrackBack(0) | 航海日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
引越しお疲れ様です(^^;

体調は相変わらずのようですねぇ(−−;;;

オフまでになんとかましになればいいんですが。。。
Posted by ケイロン at 2006年10月26日 17:39
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